夏の涼しい敷物、油団づくりに使います道具類と材料につきましては、、、
油団の制作には、何を使っていますか? とよくご質問を受けます。
日常生活では、ほぼ手にすることのない物が多いです。普段使っていますのが、
最後に使います、豆腐ぐらいでしょうか。
材料につきまして、具体的には、
和紙・正麩糊・荏胡麻油・柿渋・豆腐をつかいます。
和紙といっても、たくさんの種類があります。
表面に使うのは、ふすまなどに使用します鳥の子紙でして、
雁皮、みつまた、楮を原料としたものを使います。
柿渋を塗った、油団台に、鳥の子紙をひろげます。
重ねていく和紙は、生漉紙とよばれる楮紙を使います。
生漉紙に、正麩糊を塗りましたら、鳥の子紙に撫で刷毛で貼り付けて、
叩き刷毛で密着させながら、毛ば立たせます。毛ば立たせることで通気性を良くします。
生漉紙を、十数枚重ねていきますので、糊の質も重要になります。
一般的な糊ですと、板のようにとても硬く仕上がってしまうので、
柔らかく仕上がるように、工夫しています。
貼りあがりましたら、柿渋を吹付けまして、強度を付けます。
表面に、荏胡麻油を塗りまして、一ヶ月ほど乾かします。
最後に、豆腐で磨いて完成となります。
制作期間としては、半年ほどかかります。
油団づくりには、巧みな技術力と手間ひまかける根気が必要となります。