障子の貼替えで使用する、糊について。
正麩糊 (しょうふのり) をつかいます。
障子の貼替えで、大切なことは、しっかりと貼れてはがす時に、きれいにはがれること。
糊の種類、糊のつけかたによっては、障子紙をはがすときに、桟がささくれてしまいます。
正麩糊とは、日本の伝統的な装幀技法である表具(表装)作業に、むかしから利用されてきた
接着剤です。今では、文化財の修復に欠かせない接着剤のひとつとして、海外でも紙資料の
修復に利用されていて、東洋絵画の修復作業にとっても、とても重要な接着剤です。
正麩糊は小麦粉から分離されたデンプン粒子のうち、正麩、といわれる小さな粒子のもの
(2~10ミクロン)でつくった糊です。大きな粒子のデンプンでつくった糊を、沈糊
(じんのり)といいますが、この沈糊よりは粘度は低く、サラサラしています。
そのため、障子の貼替えをするときに、水で濡らすとキレイにはがれてくれます。
ちなみに、つくられたばかりの糊を、新糊、と呼び、これに対して10年ほど床下で
保管して、発酵させた糊を、古糊と呼ばれます。この古糊は、表装用として、
たいへん重要な接着剤として、むかしから利用されています。
またこの正麩(生麩)は、食べ物にもつかわれていて、くずもち、饅頭、麩菓子
など、多くの食材としても利用されています。クックパッドにもレシピあります。
当店では、特殊専用のり「煮糊」をつかっています。
障子の桟は経年により、アクがでやすく、普通の糊をつかいますと、茶色に変色します。
これはよく見受けられる状態ですが、当店で使用しています「煮糊」は、
障子の桟から出るアクを止めてくれます。煮糊は冷糊製法のデンプン糊と比べて、
糊の粒子が大きく、また塩分をいっさい含みません。貼り上げた後の、経時変化による
上張りの紙の、のりやけの心配もありません。キレイな仕上がりになります。
また、普通の糊を使って出てきたアク、のりやけの変色がひどい場合は、
木質アク止め下地調整剤をつかうことで、変色をさらに軽減させます。
そして、糊の濃さ、のり付けの度合いも、キレイに仕上げる大事なポイントになります。
障子の貼替えで、みなさまを笑顔に!
手間ひまかけて、作業しています。実績多数、多くの方からご好評頂いております。
当店の障子貼替えは、ばいあつ紙、特殊専用糊使用で、
最安値に挑戦しています。
・障子サイズ 中 ¥1,400- 税別
・障子サイズ 大 ¥1,800- 税別
ご相談、お見積り、お待ちしています。
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